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配布プリントが来る度
緊張しながら後ろへ渡す
顔を見ることはできないが
彼の手が視界に入る
プリントを受け取る指が綺麗
先生が一通り話をすると
出席番号1の青井さんが
号令をかける
きり-っつ
きょうつけ-
れ-い
さようなら-
とたんにザワザワし出す
さくらは視線を右に向けた
教室を出て行く彼が見えた
後ろ姿で彼だとわかった
背が高くて背筋が伸びている
廊下で友達らしき男と話している
友達も大人っぽくて
その場所だけ空気が違うように感じた
早希
『さくら??』
さくら
『え?!あ…ぼ-っとしちゃった。』
早希
『さくらがぼ-っとするのはいつものこと。笑 帰ろっ。』
早希とは帰り道が反対方向なので、校門で別れる
さくら
『また明日!』
早希
『気をつけてね~。』
数メートル後ろ向きに手を振りながら歩いて、前を向く
すると
あの後ろ姿があった
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