アリストテレス《序章》

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 これで何も知らず第一症状の発症後にコンプレックスを自ら味わうようなミスはしないだろう。  当然簡単ではないが、絶対に不可能というレベルでもない。  そして肝心要の第一症状こそ、この日本で一般的に呼ばれている病名に起因している。  『感情複合症候群』。別名、『コンプレックス症候群』。  通称。   『ツバサ病』  つまり、第一症状とは背中に鳥のツバサの形をした痣が浮かび上がるということ。  つまり、その痣がでた後、自覚している重大なコンプレクッスを感じると、1回目は死ぬほど苦しむということ。  つまり、2回目は、本当にそのまま死んでしまうということ。  これが。  世間で一般的に知られているツバサ病の全てである。 *
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