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「なんでもねぇ、それよりなんか報告あんじゃねぇのか?」
土方が相変わらずのげっそりした顔で聞く。
「あ、はい。」
こうして、綺那は土方に報告し始めた。
「そうか、ご苦労だったな、明日からも頼む。」
土方は頷けばそう言う。
「あ、綺ちゃん長州の奴らに何もされてないんですよね?」
総司がしつこいほどに聞く。
「..軽く、触られたくらいです。」
綺那は溜息をつきながら答える。
「...やっぱり、長州は潰さないといけないですね。..私の綺ちゃんに触るなんて。」
「..別に総司のものではないだろう。」
ここまで黙っていた斉藤が言う。
「そうだぜ、綺那は俺のだ。」
調子に乗って言う左之。
「...お前ら、そもそも綺那はものじゃねぇから。...綺那、今日は疲れただろ?..こいつらは無視して、休んでいいぜ。」
呆れたようにツッコミながら綺那に笑いかける永倉。
「あ、永倉さんありがとうございます。..では、失礼します。」
「綺那ちゃんおやすみ。」
平助が綺那に話しかける。
綺那はそれに「おやすみなさい、平助君、永倉さん。」と言ってから部屋を出ていく。
残りの幹部たちは気付かずに口論を続けていた。
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