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「お、おい。こりゃあどういう状態だ?」
「土方副長に報告をしに来た綺那が捕まってたところに、俺が来た。」
『..もうどうでも良いんで助けてください。』
「お、おう任せろ。」
「左之さん、俺は副長の腕を剥す。その間に綺那を。」
「わかった。」
二人の努力により、土方の腕から綺那は解放された。
『..二人とも、ありがとうございました。』
「大したことではない。」
「気にすんな。」
『じゃあ、土方さんを起こしますか。..イラついたので、平助君から貰ったこれを使いましょう。』
綺那が懐から出したのは
「豊玉発句集(複写)」
『梅の花ぁ、一輪咲いても、梅は「誰だぁぁ!俺の...」』
『おはようございます、変態副長。』
「お前か...なんでそれを持ってる...」
顔を真っ青にした土方がそう言う。
『複写したものをいただきました。』
満面の笑みを浮かべながら言う綺那。
「先に行くか。」
「そうだな。」
忘れ去られた斉藤と左之であった。
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