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暫くして二人とも食べ終わり、屯所に帰るために街を歩いていれば、何やら人だかりができていた。
「どうかしたのか?」
平助が近くの町人に声を掛ける。
「あぁ、また辻斬りや。無残な亡くなりかたでなぁ。」
「...辻斬りかぁ。」
悔しそうに表情を歪める平助。
『...平助君。』
不安そうな顔で平助を見る綺那。
「んぁ、大丈夫だ。..早く帰ろうぜ、面倒だけど土方さんにも報告しなきゃだし。」
『う、うん。そうだね。』
そう言って、屯所へと足を進めた。
「じゃ、俺は土方さんに報告してくるから。..綺那ちゃん、また甘味屋行こうな。」
「うん。」
にかっと笑えば、土方の部屋へと足を進めていった平助。
その姿を見つめてから綺那は自室へと向かって行った。
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