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キスティス「ちょっと…! スコール、待ちなさい!」
甲高い声を発しながらキスティス……いや、トゥリープ先生は俺の後を小走りで着いて来る。
キスティス「カドワキ先生にはちゃんとお礼を言ったの?」
スコール「…あんたには関係ない」
キスティス「関係大有りでしょ!
…あなた、そんなままで本当にSeeDになれると思う?」
‘ SeeD ’
その言葉に反応し、足を止めた。キスティスは俺の弱みを握ったかのような勝ち誇った顔を俺に向ける。
キスティス「やっぱり、問題児のあなたでもSeeDって言葉には敵わないってことよね。」
まるで脅しだ。
スコール「…あんた、それでも本当に教官なのか?」
キスティス「……。
一日に二度も生徒に同じこと言われると、さすがに傷つくわね…」
…ああ、
サイファーに言われたんだな。
あんたが傷つこうがつかまいが俺には関係ない。どうだっていいことだ。
俺はすぐ後ろで俯いているキスティスを無視し、もう一度歩き始める。
キスティス「SeeD候補生の課題。残りはあなただけなの!」
おそらくそれを言いに来ただけだ。
課題…
そういえばそんなものもあったな。
確か課題内容は…
キスティス「 炎の洞窟 に行って、G.F.を取得すること。」
スコール「……わかってる」
キスティス(忘れてたくせに…)
キスティスは少し笑った後、すぐにいつもの「真面目な先生」の顔へと変わる。ある意味すごい才能だ。
だが、笑顔が消えた顔はなぜか違和感がある…
キスティス「課題については教室で話すわ。だから、この後すぐに教室へ来るように。
…わかった?
’SeeD‘ 候補生のスコールくん」
スコール「………了解」
そう答えると、キスティスは満足と言わんばかりの表情で廊下を歩いて行った。
教室か…
最近行ってないな。
いつもの俺なら教室には行かない……が、SeeDが絡んでくると情けないがそうは行かなかった。
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