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『寒っ……』
今日は風が涼しく…
いや 寒いくらいだ!
そんな中なぜ俺は外にいるかというと
幼なじみで親友の"なお"から呼び出されたからである。
『なにもこんな日にわざわざ日陰になる校舎裏なんて場所に呼び出さなくたっていいのに……』
俺はブツブツ文句を垂れながら
校舎裏へと歩みを進めた。
"なお"はすでにそこにいた。
『わりぃ。待たせたか??』
聞きながら顔を覗くが
距離を置かれる。
「大丈夫だからっっ!気にしないで////」
いつものように
"ばか嘉秀"って言ってくると思っていた俺は
予想外の反応に驚いた。
『ところで話ってなんだよ?・・・はっ!まさか彼』
「違うッ!!!!」
語尾に被り
俺の言葉を否定する。
今日はいつもと様子が違う…。
『本当に大丈夫か?なんかいつものなおらしくないってゆーか…。
体調悪いんじゃね??保健室行くか?』
「大丈夫・・・。あのさ・・・・・嘉秀って彼女いなかったよね?」
なおは顔を少し伏せたまま静かに言う。
『彼女出来たら、一番になおに言うだろ?笑』
俺はなおが何でそんなことを聞いてくるのかわからず、なおの肩に手を回して頬っぺたを突っついた。
「わっ・・・・・!!?」
「あのさっ・・・いままでずっと嘉秀のこと友達として好きなんだと思ってたけど、違ったんだ……。
ごめん…好き。恋愛感情として…嘉秀が好き。それっ…伝えたかったんだ/////
いきなり呼び出したりしてごめんな!!」
そう言って
俺の腕を抜けて校舎へと走っていくなお……。
俺の腕はまだ空中の何かに置かれてるみたいだった。
『えっ!!!・・・俺、今・・・・・コクられたの!?・・いやいや・・・・・。』
今起こったことに混乱してしまった俺…。
(だって俺ら"男同士"じゃん……。)
立ち尽くす俺を急かすように
チャイムが鳴った。
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