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 「‥知念、寒くないの?」  「‥ひゃっ」  ほほに当たる暖かい感触が  缶のココアだって気付くのには  少し時間がかかったんだ。  涙で曇った視界に映った君が  “涼介”だと気付くのにも、  時間がかかった。  「‥え、」  「泣くなよ‥。」  ゆっくり撫でてくれる君の  優しい温もりが、あまりに  切なくて、苦しくてまた  涙が溢れてしまった
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