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「‥」 いつも2人で辛いときに泣いた屋上に、君は一人で立っていた 「‥ひかる、ごめん」 「んーん、大丈夫だよ  ‥伊野尾に言えて俺に言えない  ことがあるのは、ちょっと  悲しいけど」 切なそうに俺を見つめる君に胸が高鳴る 「‥へ?」 「な、こっち来いよ」 いきなり手を引かれて手を重ねたままフェンス越しに景色を見た 「‥やっぱりさ、いつかは変わるのかな、この位置が、俺の位置が伊野ちゃんになったり、‥薮の一番近い人が、俺じゃなくなったりするのかな」 真剣な顔して見つめる君を抱きしめた
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