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僕が身を引けば二人は幸せで、 きっと僕は孤独のどん底で 勇気が出せなくて未送信フォルダの別れようのメールをじっと眺めた 「…、ふぇ…っ」 ずっと好きで、やっと捕まえて 隣に行けたのに、 案外あっさりずっと一緒なんて約束は砕け散った 「…ばか」 ううん、きっと馬鹿は僕 だってそれでも、君が好きでしかたないから 「…りょーすけ」 別れようの文字を今までありがとうに変えて、唇をきゅっと噛みしめて 送信ボタンにゆっくり力を込めた 「ばい…、ばい」
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