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やまだside
いきなり届いたメールの
「今までありがとう」の台詞には、君の精一杯の強がりが隠れていることを俺は知ってた
さみしがり屋で、どこか孤独で、俺を必要としてくれていた君が愛しかった、
かった?、ううん過去形なんかじゃなくて
今でも愛しい、いとおしい
「…、山ちゃん」
繋いでいた裕翔くんとの手がほどける
「裕翔…くん?」
「僕たち三人共、悪者に
なりきれないんだなー(笑)」
自分をバカにする様に嘲笑う君もまた、瞳の奥に涙を隠して
「…、全部、やり直したいね」
「…え」
「山ちゃんに振られた時に、戻りたい
笑顔で、「わかってるよ!
伝えたかっただけだから」
って、そう言って終われば
良かったんだ、」
「1ヶ月だけ、僕に幸せを下さいなんて、言わなければ良かったんだ、」
「…裕翔、くん」
君をそうさせたのは俺で
きっぱり嫌と言わなかったのも俺で
それなのに、君も、侑李も自分を責めた
「…、ごめんな」
「なんで、山ちゃんが謝るのさ」
「俺が悪いから」
「…っばーか、」
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