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おい、と低めの声にビクッとして目を冷ますと
無表情の先輩、山田先輩
「お前、助けてやったのにお礼も言わねえのか」
想像通りの嫌な性格、でもどこか瞳は優しくて、悲しそうだった
んなこと考えてる場合じゃない
「っ!、ごめんなさっ…
ありがとうございました…」
「…ま、いいや、お前いつも
あんなことされてんの?」
ゆっくり近付きながら問いかけてくる先輩
「あんなこと」って、いじめのこと、だよね
「…はい」
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