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「なぁあんた、セフレいっぱいいるんだってな!!そうゆうのダメなんだぞ!!」
廊下を歩いていた俺の前に、いきなり現れたのは、副会長と書記を引き連れた、もさもさした黒髪にビン底丸眼鏡の小さな男。
何こいつ、黒マリモ?
ていうか人間?
あまりの事に、何も言葉がでない。
「おぃ!!あんた人のこと無視しちゃダメなんだぞ!!でも、俺は優しいからな、謝ったら許してやる」
わぁお。何か俺地球外生命体にむちゃくちゃ高圧的に話されてんだけど。何これ、めんどくせぇ。けど、何せ、相手は地球外生命体。とりあえず謝っとこうか。面倒だし。
「ん~ごめんねぇ」
「おぅ!!」
ニヤリと笑うマリモ。しかも上目使い。…髪のせいで、口元しか見えてない、きめぇ。
いや、待て。これが会長だったら。上目使いでニコッと笑ったら………お、落ちつけ俺の息子!!てゆーか、可愛すぎるだろ、会長!!
「だからな!!淳也!!寂しいんだったら、…俺がいるから」
うわっ。会長に言ってもらいてぇこんなセリフ。きっと、会長だったら…
『なぁ淳也、お前寂しいのか?…なら、俺、お前の側にいてもいいか?』
「むしろずっと側にいてくれ!!」
「本当か!?」
ん?俺今……
「分かった!!ずっと側にいてやるよ!!」
しまったぁぁぁ!!
「違ぇ!!今の間違い。今のなし!!」
「なぁに、今更照れてんだよ、淳也!!」
俺はこの日絶望という言葉を初めて知った。
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