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あれからマリモはうぜぇし、生徒会室にはいきづれぇし、マリモがうざいしで、仕事をしてない俺。
やべぇ。いくらなんでもそろそろ仕事をしなくては、何がいいのかわかんねぇけど、マリモを構ってる副会長達は仕事をしている様子はねぇから、会長は一人で仕事してる。
あれ、これって二人きりになれるチャンスじゃね?
うわ、マジ俺のバカ。
これはいきづれぇとか言ってる場合じゃない。早速今から行くか、いやまず飯か、と思い現実をみる。
ここは食堂。俺以外の奴らがマリモの隣を誰がとるかについて争ってる。心底どうでもいいので、俺は適当に席につきウェイターに牛丼を頼み傍観を決め込んだ。
ウェイターが牛丼を持ってきて食べるている時、食堂が更に騒がしくなった。
見ると、滅多に食堂に来ない会長がこっちに向かっている。
会長は眉間に精一杯皺を寄せて、口を開いた。
「おぃ、生徒会役員が何を騒いでいる。生徒に示しがつかないだろう」
確かに、ごもっとも。つぅか、あいつらまだ席で争ってたのかよ。俺牛丼食い終わったんだけど。アホか。
「ん~、ナナちゃんの隣の席争奪戦中~」
ナナちゃんというのはあれだ、マリモのことだ。七瀬千晴。千晴と名前で呼べとかしつけぇけど、呼びたくねぇから特別なあだ名とか適当に言ってナナちゃんと呼んでやってる。
会長は、なるほどと呟いて、騒ぎの中心に進んでいった。
と、何かいきなり、マリモが会長に抱きついた。
離れろマリモ!!
そう近づこうとすると、マリモが叫ぶ。
「あんた、鈴木詩音だろ!!」
その言葉に会長の肩が異常な程震えた。マリモに抱きつかれてる今もずっと震えてる。
そんな会長に気づいてるのは俺だけ、みたいだ。
とりあえず、マリモと引き離すべきだと思うが、会長は鈴木に反応したのだと思う。
だったら
「なぁに言ってんの、ナナちゃん、会長は西園寺詩音だよ~」
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