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「うわぁ…凄い!会長って何でも出来るんですね」
純粋に誉められて、少し照れてしまう。
「だろ?詩音はすげぇよ。和洋中何でも作れる」
「なんで淳也が偉そうなんだ?」
「そりゃ自慢したいからな」
俺も淳也のこと自慢したいけど…って違う!!
「た、食べようか」
「あぁ」
「そうですね」
「「「いただきます」」」
三人で合掌して食べ始める。
「おいしい!!おいしいです」
パクパクと口に食べ物を入れながら山田君はおいしいと繰り返す。そんな山田君の目からはまたポロポロと涙が零れる。
「おいじい…ぼく、こんな落ち着いて暖かいご飯食べるの久しぶりで」
「そうか、そりゃ…良かったな。詩音の飯は全部美味いぜ?俺の出汁巻きも一つやるよ」
「ありがどう…お父さん」
「おとっ…」
「ハハッ、父親っぽかったもんな、淳也」
「詩音まで!それじゃ山田、母親は詩音だからな」
「「えっ」」
「呼んでいいんですか?!」
「呼びたかったのか?!」
思わず大きな声を出してしまう。
「や、やっぱりダメですよね」
「あ、いや、そんなシュンとしないで…分かった。分かった、呼んでいいから」
「ほ本当ですか!!」
「あぁ…まさか学園で息子が出来るとは」
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