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in職員室
――ガラガラガラ
「…………来た…。」
「来た、じゃねぇよバーロー。のろのろ来やがって」
マイペースなのえるは、普通はのえるからしたら2分もかからない距離にある職員室に
10分ほどかけて行きました。
「しかも、ノックか失礼しますくらい言えや。お前優等生だろ?」
「うるさい。だまれ。ヒゲ。」
……お口が悪いですよ?のえるさん。
周りの先生達は、のえるを見ながら何かコソコソと話ています。
しかし、どうでもいいのえる。
「仮にも今日からてめーのクラスの担任になる先生に向かってなんだその態度。オール1にすっぞ。」
そう。さっきからだるそうに文句を言っている
この、ボサボサ頭で顎ヒゲを生やしている先生は、のえるの担任の先生だったんです。
名前は
―新岸仁太(24)アラギシジンタ
24には見えないくらい老けて見えます。
ちなみに
放送を流した先生でもあります。
「なんの用デスカ。」
「……新入生代表だろお前。入学式にでなかった理由を20文字以内に答えろ」
「寝てた。」3文字
「………………ハァ。」
開き直っているのか、素直に答えるのえるに新岸先生は呆れて浅いため息を吐きます。
「……ハァ…じゃあお仕置きな。」
「じゃあってナンダ。」
のえるの小さな抵抗も虚しく、10㎏はあるんじゃないかとゆうくらいの大量の教科書を運ばされました。
「……だる」
小柄で腕の細いのえるが軽々と片手でそれを運ぶ光景は、なんとも異様です…。
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