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「のっえるー!」
バカでかい声で名前を呼ぶ小守の先には大量の教科書を運んで教室に入ってきたのえるがいます。
―ヒソ…
「ねぇあのこ…放送で呼び出しされてた人よね?」
「新入生代表で入学式にでなかった特待生?」
「………つーかスカートって事は女だよな?」
のえるはクラスのみんなの視線を絶賛独り占め中です。
ドサッ
雑に教卓に教科書を放り投げ、スタスタ歩いて自分の席に着いたのえるは
しん・・、と静まる教室の中で堂々と眠りにつきました。
そんな中に、KYがひとり。
「お前まだ寝んのかよー!!」
なぁなぁー、と机に伏せているのえるにしつこく小守は喋りかけます。
ドスッ
「ぐほぁ!!」
机に伏せていた状態で、位置を確認せずに真っ直ぐにつき出された拳は、見事に小守の鳩尾にヒットしました。
「………じゃま……。」
顔を伏せていても分かる不機嫌オーラに、小守は鳩尾の痛みに悶えながら
「ぅ…ゴメンナサイ……」
と涙目になりながら自分の席に戻りました。
―この時、クラスの皆は
((((この人には絶対逆らわないでおこう))))
と
誓っていたとゆう事を、当然ながらのえるは知りませんでした。
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