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「新選組を壊滅させる!?」
「いえ、正確に申すなれば再結成とでもいいましょうか。」
あの日、伊東くんはふらりと私の部屋にやって来て新選組の今後について語らい始めた。
「どういう意味ですか!?」
「貴方も今の新選組に対して不満に思う気持ちはおありでしょう?今や新選組は本来の目的を忘れ完全に佐幕派となっています。このまま本来の自分達の目的から外れて行ってしまうくらいならば、いっそ私達勤皇の志を持つ同志達で新選組を新しく本来あるべき姿に戻してはみないですか?」
「それは…。」
「そのためにはどうしても山南殿、貴方のお力が必要なのです。」
伊東くんは真っ直ぐに私を見つめてくる。
「しかし、いったいどうすれば…あの土方くんが話を聞き入れてくれるとも思えないし…。」
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