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「貴方という方は…っ!」
「そう怒らずとも。しかしこれは隊を変えるには必要なことです。貴方達も近藤殿一人を局長にするため先の局長をそうされたのでしょう?今回も隊を変えるためには仕方がない、違いますか?」
「何のことだか分かりかねます。私は体調が優れないので今日は休ませていただけませんか?」
私は襖を開けて布団を出す。
「…たしか明里、と申されましたか?輪違屋の御抱えの天神さん。」
明里、その言葉に私は手にした布団を畳に落とす。
「美しい女性ですね。とても島原に置いておくには勿体無いほどに教養ある方だと思います。しかし女性とは哀れなことに、自分がついていく相手を一度間違えると人生の全てがくるってしまう。」
「明里に何をするおつもりですか!?」
「やれやれ、今日は怒鳴られてばかりですね…。ここにあるこの2つの袋、この中にはかなり協力な睡眠薬が入っています。貴方ならばこれを二人に飲ませるのなど他愛もないことでしょう?これが出来るのは山南殿、貴方ただ一人なのです。」
私は何かがプツっと音をたてて切れるのが聞こえた。
「ふざけるのも大概にしていただきたい!!」
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