永遠(とわ)

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それは一度触れると益々流れ落ちてくる。 「懐かしいな。お前の泣き顔なんて何年ぶりだろうな。」 自分でも久々に流れてくる涙に驚きながらも止めることはできなかった。 そんな私を慰めてくれる山南さんを見ると胸が苦しくなる。 まるで弟のように可愛がってくれた兄のような人。 その人の死期が今まさに近づいているというのに何もできない無力な自分が悔しかった…。
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