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─翌日─
沖田さんが山南さんを連れて屯所に帰ってきた。
いつものように笑いながら帰ってきた山南さんに皆最初は驚きつつも、その姿を見るなり悲しい声をあげだす。
わたしは一瞬目があったが声をかける前に山南さんは前川邸に連れていかれた。
沖田さん達幹部の人はみんな副長達に呼ばれて集まって行ってしまった。
わたしは一人山南さんの連れていかれた部屋のあるかっしに近づく。
「…山南さん…。」
「その声は歩来くんかい?」
小さく名前を呼ぶと中から山南さんの声がする。
「山南さん…どうしてもっと遠くへ逃げなかったんですか…?明里さんはどうするの?恋人なんでしょう!?」
「それは…。」
そのまま黙りこむ山南さんの声を聞いてわたしは急いで幹部の人達の集まる部屋に走り出す。
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