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部屋の前につくと、わたしは勢いよく襖を開け放した。
そこにはそれぞれ十ある組の組長達と近藤さんに伊東さん、それと副長がいた。
全員が咄嗟の反応で刀を手にするも、わたしであることを確認すると頭にクエスチョンマークでも浮かび上がってそうな顔を浮かべる。
その中で沖田さんはまずい、と言いたげで副長はみるみる怒りの顔に変わってゆく。
「げっ…歩助さん…。」
「今は会議中だ。さっさと出ていけ。」
「おぃこらっ!?」
わたしは永倉さん達が止めるのも気にせず副長の前までいく。
そして目の前で正座をすると深く頭を下げる。
「お願いします!!山南さんを許してください!殺さないで!!」
「…。」
そう叫んだわたしの言葉にみんなは沈黙する。
しかしそれを副長が面倒くさそうに声をだす。
「ダメだ。幹部だからこそ尚更許すことはできねぇ。」
「なんでですか!!昔からの仲間だからこそ今回くらい助けてくれてもいいでしょうっ!?」
副長の襟元を思わず掴み怒鳴る。
近藤さんはそんなわたしの肩を掴んで副長から引き離す。
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