月鏡（続）

永遠（とわ）

「だから尚更なんだよ！これは山南さん自らが望んでいることだ。」
「山南さんが自分から…？」

なんで…
前にも自分からそれを望んだ人がいたことをわたしは思い出す。
葛山さん…彼も自ら切腹する道を選んだ。
どうしてこの時代の男の人は切腹することを選ぶの…？

「わかったらさっさと出ていけ！儀は一刻後執り行う。介錯は山南さんの望みどうり総司、お前がやれ。」
「わかりました。」
「沖田さん！！」
「以上だ。誰でもいいからそのうるせぇガキ連れてけ。」

永倉さんと原田さんがうぃーっすと気が抜けた返事をしてわたしを連れて部屋から出る。
沖田さんはそんなわたしに目もくれず去ってしまった。