寂しさの栓

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いつの頃からか、あなたの身体のどこかにある、寂しさの出ていく栓が塞がれてしまった 寂しさは、あなたの体に入っていきこそすれ、でていくことはなくなった あなたの身体は頭の先からつまさきまで、寂しさに満たされていき、今にも破裂しそうだった ぼくはあなたの身体のどこかにある、寂しさを閉じこめている栓を抜かなければと、必死にさがしたのだけれど、見つかることはなかった。 そして僕は今日も、あなたの中に隠されている寂しさの栓をさがしつづけている。
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