プロローグ

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「ん~っ」 カーテンの隙間からのまぶしすぎる光に目を覚まし、汗ばんだ体を思いっきり伸ばした。 太陽はまもなく真上。 今日は日曜日。 昨日引っ越しを済ませ、明日からの新しい生活に向けて寝溜め。 私、波澄優凪は26歳。 つい最近まで実家のある、栃木のそこそこ大きな会社で事務をしていたが、一度は東京で働いてみたいという思いから転職。 この就職困難な時代に運良く職に就くことができ、優凪の心は踊っていた。 「明日からか~いい職場だといいな!…その前にこの荷物片付けなきゃな…よしっ!」 まだ空いていない段ボールの残る部屋を見渡し、気合いを入れた。 .
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