12211人が本棚に入れています
本棚に追加
/252ページ
俺の強引な提案で、優凪が食事を作ってくれる様になって数日。
優凪のメシはどれも本当にうまかった。
仕事を終えて、帰宅するのが楽しみになった。
優凪のメシが楽しみなのか、優凪と過ごす時間が楽しみなのか、自分でも分からない。
…ただ、とても穏やかな気持ちになれる時だった。
今まで女といて穏やかな気持ちになったことなどなかった…
服やアクセサリーと一緒、俺にとっての女なんて飾りだった。
お互いの性欲を満たすため、恋人という存在になる。気に入らない事があれば別れればいい。
それでいいと思ってたし、それ以上を求めていなかった。
最近は、決まって女にそれ以上を求められることが面倒になり、恋人を作ることをやめていた。
今――
性欲さえ満たされれば良かった俺の心が、なにか違うもので満たされていく…
そんな感じがしていた。
最初のコメントを投稿しよう!