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案外、落ちる時間は短かった。
距離にして、数メートル位だろうか?
と、ひんやりとした床に大の字で仰向けになりながら思う。
全身に痛みが走るが、腕も脚も動く……骨は折れている訳では無い様だ。
唇を切ったのか血の味がしたが、吐血は無い。
内臓も無事らしい。
「あ~~くっそ。俺の人生、こんなのでいいのか?」
距離は短い、といっても落下したのだ。
着地が悪ければ、骨折など大怪我をしていたし、頭からならその場で即死していたのかもしれない。
不幸中の幸い、
なんて言葉があるがレオンは素直に喜べない。
何故なら、
不幸の中で小さな幸せを見つけても、
大きな不幸には変わらないのだから。
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