十一

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「乾杯しよっか」 キムタクさんの粋な働きで私にはノンアルコールの飲み物をくれた。 …ジュースみたいというか、ジュース。 物足りない、これこそ。 「もつ煮食べる?」 「いただきますっ」 多少の文句はあるけど、キムタクさんの店の料理は全て美味しい。 「…美味しいなあ」 「そうですね」 課長も案外、箸が進んでるし。 「花嫁修行するときはウチおいでね、渚ちゃん」 「はい、来ます~」 「うんうん、でいつ結婚するの?」 「………いや、ハハハ」 とにかく、笑えと脳から表情筋へ伝達された。
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