十二

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「…どこにつけたらいいですか?」 そう箱をパカッと開けて私に向ける。 その中にあるキラキラと光輝く指輪。 「…バッカじゃないの?」 課長はフッと笑って、その指輪を私の左手の薬指にすっとつけた。 「待ってて下さいね」 「はい…!」 課長が額にキスをする。 …思わず涙が出てくる。 「愛してます」 その言葉がなによりも嬉しくて。 不器用なはずの私は笑いながら涙を流していて、それをみた課長は私を抱き寄せてくれた。
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