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それから、何年も経って。
課長はもう33歳、私は28歳。
ハチ公のようにひたすら待ち続けた私。
死ぬことなく、ご主人様と出会える。
この駅で待ち合わせしてるのも、忠犬っぷりだ。
時計の針が12を示した頃、彼は帰ってきた。
「お帰りなさい、優さん」
「ただいま」
笑顔の課長に私は勢いよく飛び込む。
「…行こうか、渚」
優しい優しい腕の中。
私達の新しい生活がこれから始まる。
~おしまい~
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