十一

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「で、なんの用ですか?新幹線予約してるので」 「あー……」 今更だが、やっぱりやめたくなった。 お守りって、どこの部活動のマネージャーだ。 …しかも、下手くそなやつ。 中には簡単な手紙入りだし。 ――恥ずかしすぎるだろ。 「な、なんでもないですぅ」 「右手、なに隠してるんです?」 そういって勝手に私の拳の中を掴み取ろうとする課長。 ヤバイ、ヤバイって! 「?ひも…?」 そういって課長は力ずくで私の拳を開いた。
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