眠りの夜と目覚めの朝

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とある田舎町の山道。 仄暗い道を歩くショートカットの女子とその後ろで気配を消し、そろりそろりと前を追う男がいた。 男は急に走り出し、女子に掴み掛かる。 女子は必死の抵抗を見せ、男は大人しくさせようと思ったのか首を絞めた。 女子の顔は苦痛に歪む。 助けてと言う事も無く、彼女は息絶えた。 夜の山道に男の低い絶叫が響く。 「殺すつもりはなかったんだ」、「お前がいけないんだ」、「抵抗しなけりゃこんな事には」…………。 そんな言い訳を聞く者は居らず、まして許してくれる者も無い。 男は叫びつつ考えた。 しばらくして、そうだ、と呟き、息を荒くしながら彼女を山道の奥に担いで行った。 木の枝を折り、穴を掘り始めた男はしばらくして出来た大穴に女子を詰める。 男は土を被せ、落ち葉を撒き、逃げて行った。 そして、誰にも見つからないまま、300もの年が過ぎる――
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