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「次は俺と珠姫ちゃんで――」
「タマキでいいよ、コン。」
そう?と言いながら、サブメニューの赤外線送信を押すと、数秒の内に送信完了の文字が表示された。
赤外線受信を選んでいる間に、同じ作業をしている実菓と花梨が誰に、ともなく言う。
「ウチもー。 ミカって呼んで。」
「あ、私もカリンで……。」
受信完了の表示を待ち受けに戻し、もう1度プロフィールを表示した時、
珠姫の「次は――」と言う台詞を続けるように、
花梨が「私とタマキさんですね。」と言った。
必然的に俺は実菓とプロフィール交換となり、
お互い送信画面になってるのに気付いて、
俺は慌てて受信を選んだ。
もー、人付き合いって大変!!
「よし、じゃあ入学式でね、ミカ、カリン、コン!」
携帯を閉じた珠姫が小走りで車に乗り込む。
後ろで2台連なってるのに気付いたんだろう。
そう言うさり気ない気遣い、いいと思うよ!
車が発進した後も、手を振る珠姫に軽い萌えを感じながら、俺は残る2人も送り出した。
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