5月

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5月‐ 『りなー帰ろ!』 楓わいつものようにわたしのことを下の昇降口でまっている 『あっ、うん今いく!』 わたしわいつものように昇降口に向かってはやあるきする 『石原莉奈!』 聞き慣れないが、ちょっとがさっとしていてでも聞きやすくすきとおった声に、見覚えのないけれど鼻筋の通ったすっとした顔立ちの年齢わ約20代前半だろうと思わせるような若さをもった男が話しかけてきた。 『えっ、誰ですか?』 わたしわ思わず考えるより先に言葉がでた 『お前部活こい!』 その男わいきなりわたしが部活を行ってないことをなぜ知っているんだろう と思いながらも 『今度いきますよ』 と軽く答えてみた。 すると男わ 『だめだ!今日まってるから、絶対こいよ、じゃ後でな』 と言って行ってしまった。 その日その男わ、わたしとすれ違うたびに同じことばかり連呼してきた。 『先生きたよーー!!』 わたしわ大きな声で叫んだ なぜかわからないけどわたしわその日から毎日部活にでるようになった。 先生と毎日会える学校 先生の隣に座り話す図書室、校庭のベンチ。 全てがわたしの心をあたたかくしてくれた。
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