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「台風かな?…ことちゃん。」 隣に座っていた成瀬さんが窓を見ながら天気を教えてくれましたが、 これだけの天気は見なくてもわかります。 結局サボる勇気は有りません。毎度毎度…朝起きればちゃんと出勤しています。 「ですね~…いいじゃないですか…」 雨だから憂鬱と言う気持ちに理解不能な私が能天気に独り言のように呟くと、 「ことちゃんってそんな感じだよね。暑くても寒くても雨が降っても晴れていても…良い所を見つけてそうやっていろんな天気楽しみそうだよね…」 仕事の合間にそういう会話ができるほど、 大分ここでの人間関係も良好です。 あの一件以来お隣の神林さんも 時々ランチに誘ってくださるようになって、 親しい女性のお友達も増えました。 あの手痛い経験で、人間不信気味だった私も、 大分人と接することにストレスを感じることが無くなり始めました。 約一名を除いては…
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