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「下さん…部品…品番だけでもヒントくださいって…」
課長は、すでに下平さんに泣きつきました。
その様子は神林さんが出て行ったのとほぼ同時。
変わり身早すぎです。
「くっ…くっ…」
こらえる笑い声に、課長も少し泣きそうです。
「悪いな…ハセ…俺も品番わかんなくってさ…これ、汎用部品で、ドカッと買っただろ。だからずいぶん前に購入したのみで、悪いな…俺もわかんねぇ…」
下平さん…ひどっ…
でも…あれ?武田さんならこんなのすぐにわかるはずなのに…
「そのかわり…こちらの方に聞くようにって武田のじじいに言われたけどな…俺…」
下平さん…視線の先には私以外おりません。
もしかして後ろに誰か見えていますか?
だとしたら多分…それは霊感ってやつかもしれませんね。
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