焦がれるほどに…

…１

８：３０始業から、ミーティングの後で、

挨拶して…成瀬さんに仕事の山をもらったのがたしか９時だったよね～…

やばっ…お腹すきすぎて軽く意識飛ばしそう…

今の時間は、午前１１：４５
この部屋…静かすぎる。

パソコンをカチカチやっている音とか、

マウスをクリックしている音。

カリカリと何かを書きこんでいる音しか聞こえない。

お腹の音でも鳴らしたら、ひんしゅく買うだろうな…

隣の机の方に邪魔にならないよう、

仕事をひたすらにこなしていると、

紙をめくり続けて、私の指紋が消えそうです。

カサカサになって紙をめくるスピードが落ちるんですけど、

ここで指をペロッと舐める気には決してなれません。

そんなことをしたら、小学校の担任に殺されます。

「先生～舐めるの汚い～！！」

そう言って罵った分、

あいつと同じレベルにはなりたくない…！

って、何年前の嫌いな奴にケンカ売ってるんでしょう私。

すでに軽くイタイ女です。

四苦八苦している私に、

この課でも女性はいたんですね。

推定５６歳の方が、

そぉ～…っと、それはかわいらしい色の指サックって言うんですか？

事務仕事にはきっと無くてはならないモノなんでしょう。

予備の指サック＠ピンク色
そしてうっすら花柄を私にそっと差し出してくださいました。

きっとこのおばちゃんも救世主でしょう。