番外編:颯太の思い

11/11
前へ
/23ページ
次へ
歓声のような声が鳴り響いた 何事かと菜々子が見にいくと キャッ といい頬を赤らめた。 そいつはなにかを菜々子に聞いているみたいだ 話が終わるのを待っているといきなり菜々子が桃子を指差し 「あの子ですっ!」 と言った ん?相手はこいつを探してんのか? するとそこにいたのは 「あっ……」 和希先輩だった。 すると 若干脅迫らしき顔をしながら桃子を呼び出し連れて行ってしまった。 すると菜々子がこちらに戻ってくる と、 「颯チャンさ、告白の返事。断ったんでしょ?」 「!!……ああ。鋭いな。」 俺はあの後体育館裏まで連れて行かれ告白された。 俺は「その気はない」と断った。 「颯チャンさ…桃香のこと好きなの?」 「…はっ?なんで。」 「いや…様子から見ててだけど、明らかに桃香の一言で学校来るなんておかしいでしょ。」 「…」 「サボろうとしてたんでしょ?」 「…そうだけど…好きじゃねぇよ」 「そっか…でもっ!自分の気持ち抑えて今まで通りやろうなんて無理だよっ!」 「……なんで」 菜々子は切なそうな顔をしながら口を開いた 「気持ちのせいでこれ以上近づいたらもっと…好きになるかもって言う気持ちが邪魔して距離を置くようになる。」 俺は驚いた。いつもバカみたいにはっちゃけてるこいつがこんなこと…。 確かに俺はあいつのことを…でも…言わない。 惑わせたくない。あいつを…桃子を。 距離を置いて離れるくらいなら…俺が我慢した方がマシだ。 と自分に言い聞かせた。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加