序章「ぼくたち、わたしたち」

2/3
前へ
/19ページ
次へ
「はぁ……はぁ……なんだよ、あいつ!」 一人の男が逃げていた。 利き腕である右手には銃が握られていた。 路地裏を走り、辿り着いたのは袋小路 「……くそっ!……」 「追いかけっこは終わりかよ?」 袋小路に声が響いた。 強く、猛々しい声だった。 「!」 男は瞬間的に後ろを振り向く。 すると、そこには、大きな剣を肩に乗せた少年の影が見えた。 「じゃあな」 それが男の記憶の全てである。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加