手記0, 魔王没す

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息を荒くした魔王は、全身からの出血を抑えることもままならず、ただ襲い来る人間達の猛攻に耐え忍ぶ。 「魔王……!人間達の苦しみのせめて一厘だけでも抱えて死んで行け!」 怒りが込められた剣が正確に魔王の首元を切る。 が、その攻撃からは僅かなダメージすら感触を得られない。 相対する三人から放たれる攻撃も魔王にとっての肉体的なダメージは人間が稚児に小石をぶつけられた程度のものと同等だった。 「クソ……倒れろ!さっさと倒れて楽になれ!」 では、何故彼はここまでのダメージを受けたのか?
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