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手荷物を片付けて、何か言われる前に教室を出た。
教室を出てから違う女の声。
「何あれ」
「感じ悪ーい」
なんて、聞き飽きた。
どうせ、さっきの人と知り合いなんだろうけど、あーいうこと言ってるほうが感じ悪いって思わないのかな。
気持ち切り替えて、早く終わったことを連絡するか、適当に時間をつぶすか考えていると後ろから聞き覚えのある声がした。
「休講なんだって? このあとどうするの?」
「紗英は?」
「当然、講義。今日って約束の日でしょう?」
「……うん」
「んな、イヤそうな顔しなくても。可哀想じゃない」
「じゃあ代わりに行って。私が講義受けるから」
「私が行ったって解決にならないよ」
「……そう、なんだけど」
「後で話聞くから頑張って。じゃーね」
「分かってるよ」
紗英とは学科は違うけど、図書館で話してからは一緒にいることが増えた。
同じ学科でも話す人たちは沢山いる。
でも、紗英ほど一緒にいる人はいない。
つまり友達と呼べる間柄と言えるのは紗英ぐらい。
悩んだ結果、待ち合わせ場所のファミレスに行くことにした。
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