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岡田泰史、河上出流、中村七海、田中悠美。この4人の過ごす街には、植物研究所という意味不明な施設がある。
その施設の近くに、4人の通う高校がある。
4人はそれぞれ幼なじみで、家も近いことから物心が付きはじめた時には、すでに友達になっていた。
それから保育園も幼稚園も小学校も中学校も、そして高校生である現在まで、4人一緒に過ごしてきた。
4人は共に、17歳の高校2年で、来年は受験を控えている。
「おっ、また4人一緒に登校とは、ほんとお前ら仲がいいんだな」
学校の正門に差し掛かると、男が声を掛けてきた。
『アニキー、おはよう。俺らが仲いいのは当たり前だよ。なっ、出流』
「そうだな……なんてったって言葉も知らないガキの頃から一緒だもんな。てかさ、先輩は同い年の人がクラスにいなくて、寂しくないのか?」
2人からアニキやら先輩やらと呼ばれている男。名前は伊庭陽輝(いばはるき)、19歳の高校2年。
彼は、一度違う高校に入学し、そして問題を起こした為に辞めてしまった。
が、高校卒業資格が欲しいが為に、18歳の時に再入学を果たしたのだ。
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