出発

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「なぁー謙吾っち」 「なんだ?遊ぶのか!」 「いや、さすがに車の上ではちょっと…」 「そうか、じゃあなんだ。」 謙吾は少しつまらなそうだった。 「あぁ、俺達なんで車の上にいなきゃならないんだ?」 「それはこの車が8人乗りだからだろう。」 「だから、なんで俺達なんだ?」 「俺と真人が適任だからだろう。恭介は運転、理樹はすぐ飛ばされるだろう。他は女子だからな。」 「来ヶ谷ならいけるんじゃないか?」 「あいつの身体能力は未知数だからな、野球やってるときは瞬間移動の様な動きもしてたな。まぁ本人が断固拒否していたからな。」 「まぁ来ヶ谷も俺ほどじゃないけどな。」 「あぁ、俺が一番だからな。」 静かな静寂、聞こえるのはエンジン音と車の中から聞こえる笑い声。 「誰が一番だって!俺の方がお前よりも強い!」 「ふんっ、俺が筋肉バカに負けるわけがない。」 「ならここで決着つけてやろうじゃねぇか!」 「望むところだ!かかってこい!」 二人がつかみ合う瞬間。 「うるさい。黙れ。」 来ヶ谷が車の天井を叩く。 「「は?」」 来ヶ谷の力で男二人が宙に浮いた。 「「うおぉぉーー」」
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