月夜の晩

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と、言いながら、助手席にしがみつく様に、抱きかかえ、うなだれる私。 無言のまま、車を走らせる土方。 「ごめんなさい。さっき、あんな事言って…怒ってるよね。ふざけていた訳じゃないんだぁ…認知症の人達には、その人その人の思い込みや、worldが有ってね、否定しちゃうと、混乱して、興奮状態に成っちゃう場合が有るんだって。だから奈津さんが、デイの送迎と勘違いしてたみたいだから、話を合わせてたの。ホントに、ごめんなさい。」
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