No.2 出会い

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慎重に、物音を一切立てないように地道に僕は近づいていく。 寝ている動物が寝言のように声を一声あげたが僕はビクつかず驚かずゆっくりと近づいていく。 突然、テントの中の軍人の笑い声が消えた。 その瞬間僕は催眠術にでもかかったように硬直し、身動きが自分の意思でとれなくなった。 だが、テントの中から声が聞こえてきた。 少し雑音が混じっている、通信機械から聞こえてくるようだ。 笑い声が止んだということは上司…だろうな。 そう決めつけた僕は、さっさと袋の横に早走り行った。 これが間違いだったのだろう。
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