No.2 出会い

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他に手段はなかった、近所の者からは確かに簡単に奪える。 だが、僕は報復が怖かった。 なにより弟達が盾に、犠牲になる可能性をなくしたかった。 あいにく、軍人はここを通過しただけなので家の場所など知っているはずがない。 僕は年端もいかない時から肉体労働の仕事をし、鍛えられてきた。 軍人にも引けをとらないだろうと過大評価して自分自身に自信を持たせる。 人間は1日ぐらい食べ物を食べなくても死なないが、食べられる時に食べなければ、この戦争の最中、やっていけない。
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