巻き込まれて邪神になる

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 太陽が沈みかけ、赤紫色に染まる空。  烏の鳴き声を聴きながら、新古和洋と様々な住宅街の中を、俺──【神原 零真[カンバラ レイマ]】は、幼馴染みである【相楽 昴[サガラ スバル]】と共に高校から下校中だった。  ……昴は、地域でも容姿端麗で成績優秀だと有名な青年だ。  日本人特有とはいえ、珍しくなりつつある綺麗な黒髪を耳の下辺りまで伸ばし、優しげな垂れ目から覗く瞳は少し緑がかった黒。  整った眉、鼻筋、唇。既に十分な程の顔立ちをしているが、運動もでき、正義感も非常に強く、誰にでも優しいとの他分野でも抜群の能力を持ち合わせている為……彼に好意を寄せる女は数知れず。  特にハーレム軍団からの熱愛は見ていて正直引くな。  誰からも好かれる昴と歩く俺はというと、特筆も無い黒髪を首の中程まで伸ばし、親の遺伝からか髪は所々跳ねている。  ……よく「寝癖だろ」言われたような。  目付きは僅かにつり目だが、それ以外の顔立ちについては普通としか表すことが出来ない。勉強面は兎も角、運動は誰かのお陰で結構できる。 「零真はさ、目付きはあれだけど顔はいいと思う。……相楽がいなければモテてたと思うけどなぁ……」  前に、唯一の親友から遠い目で言われたことを思い出す。  だが、いつも隣に昴が付きまとってきた所為で信じるには難しかった。
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