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東北から転校して来た、小倉鐵太郎は少年退魔師である。
右腕と、左手の人差し指と小指を失っている彼だが、祖母から受け継いだ術でこれまでに数々の悪霊を退治した実績がある。
今回の依頼主は校長。この学校の生徒の噂する七不思議を封印して貰う為に、彼に依頼したのだ。
「本当に大丈夫でしょうか?」
「わーさまがせろって! こした依頼だの楽勝でまいじゃ。」
「すみません。お願いします」
「えやね。見でなが」
鐵太郎が左手を振りかざすと、そこにぼんやりと青白い炎が浮かび上がる。
「悪霊退散!」
掛け声と共に校舎に炎を投げ飛ばす。それはみるみる内に校舎全体を取り囲み、しばらくの間燃え続けた後、静かに消えていった。校長はその光景にただ驚くばかりだった。
「こいで大丈夫だはんで。バッチャの名さかげで」
「あ、有難うございます」
が、その時だった。
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