《第1話・はじめましての歌》

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翌朝、勿論寝不足だった。 『おーはーよーぅ…。』 今にも、また寝そうな声で食卓に座った。 『おいおい、また一段と眠そうな挨拶だな。』 お父さんが、新聞に向けていた目を私に向け直し苦笑いした。 ちなみに、お父さんは普通のサラリーマンです。 特に凄い設定とかはない。 『んー、なかなか寝付けなくてー。』 私は生返事しながら、朝食のパンを口に運んでいった。 『なんだ、好きな人の事でも考えていたのか?』 お父さんは、ニヤニヤしながら私を見てそう言った。 『いや、ないから。』 その期待を、すぐさま切り捨てる様に即答した。 『なんだ、まだ早いって言ってやろうかと思ったんだけどなぁ。』 お父さんは、口を尖らせ文句を垂れた。 『残念でした!ごちそうさま。んじゃ、いってきまぁす!』 私は、そう言って家を後にした。
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