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-横尾side-
ここ最近、俺は同じ夢を見る。
「渉殿、お供を願えますか?」
テレビで見るような、煌びやかな着物を着た女性(ヒト)。
「姫、また城下町へ行きたいとおっしゃるのですか? 先日お叱りを受けたばかりではないですか」
なぜか俺は、その姫さんのお供をしてる。
なんなんだ?
「二人っきりのときは、柚那(ユナ)と呼んで。そんな他人行儀な…」
そして、なぜか恋仲らしい。
「姫が渉と呼んだら、そうしましょう」
夢の中の俺は、叶わぬ恋をしてる。
身分が違い過ぎるんだ。
――ジリィィィィィィ!
――バシッ。
朝か……。いつも同じとこで目が覚める。
目が覚めると、なんかもやもやした気持ちになるんだ。
バカらしい。あれは夢の中での話だろ。
現実じゃねぇ。
このときまでは、そう思ってた。
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